個人情報ほご自治会

インターネット初心者が、ネットに溢れる悪意と戦う為の知恵を共有する場所

Google関連その他いろいろ思うこと

 主に電話帳や過去の逮捕歴犯罪歴の削除に関して取り組んでいる法律事務所とその活動のページです。それほど更新頻度は高くないですが、記載されている内容が参考になりますのでご紹介。※ここの事務所への相談を推奨しているわけではございません。

IT ソフトウェア開発 島崎法律事務所−京都−2017.7.18

グーグル監視委員会 -2013.9.23- 京都

 私も色々調べ始めてそれほど間がないため、まだまだ現状認識が不十分な状況で申し訳ございません。検索の削除に関しては、上記にも記載されているH29.1.31の最高裁判決の影響が大きいようです。記事を引用させていただきますと、「今回の最高裁決定では、検索結果の削除請求が認められるのは、「当該事実を公表されない法的利益が(公表による利益よりも)優越することが明かな場合」に限るとしました。」とあります。この判決の影響で、一度公開された情報を削除することの難易度が大きく上がってしまった可能性が考えられます。

 さらに引用ですが、「最高裁は、【プライバシーを侵害された個人 VS 検索結果を公表する検索業者】、という図式から、意図的に、【プライバシーを侵害された個人 VS インターネットの便益を受ける社会全体】という図式に、持ち込んでいるのです。」とあります。個人対社会の闘争になると、勝ち目は薄くなってしまいます。それなりのリスクを背負って訴訟に持ち込んで、それでこの最高裁判決を判例として敗訴したら・・・きつい話です。ひとつポイントとなるのが、「時間」でしょうね。公表による利益は、どれくらい経てば公表されない利益と釣り合い、そして下回るのか。これは本当にケースバイケースだと思います。個人からみたら消して欲しいだけの単純な話なのですが、全体でみると複雑な話になってしまうのでしょう。

 

 とはいえ、来年に控える個人情報保護法の改正もまだあります。これが事態の改善に役立つ適切な形となるよう、個人としての意見をもっと出していく必要があると考えます。それだけでなく、忘れられる権利の話や、GAFA規制の流れもあります。残念ながら問題解決の特効薬はありません。少しでも良いと思ったことを、地道に手探りでやっていくしかないのだと思います。

 それぞれのお立場はわからないですし、私の想像を絶するほどの厳しい状況に置かれている方もいらっしゃるのかもしれません。しかし悲鳴を上げているだけでは何も事態は進まないと思いますし、それ自体が加害者や観衆を喜ばせることに繋がってしまいます。どんなに血が流れていてもネットの向こうからは見えませんが、加害者側は被害状況を知りたくて仕方がないはずです。だからこそ、誰でも見ることができるネット上では、毅然とした対応発言をすべきではないかと思っています。弱気な発言を繰り返しても、新たなターゲットにされる可能性が増すだけです。もし親身になって近づいてくる人物がいたとしても、相手は匿名であることを忘れないでください。一線は引いたうえで相談や情報交換すべきです。3月から活動している方は、その意味がよくわかるのではないかと思います。

 

 某件について。不安になってしまいエゴサーチを繰り返す時間があるならば、たとえ短時間であっても、それはぜひご自分の生活を充実させる為に使っていただきたいです。心が限界に達したと感じられるならば、ネットの向こうの見ず知らずの人でなく、回線を切って現実世界の信頼できる友人や専門家(人権相談員や精神科の先生等)に全部吐き出すほうが有意義だと私は思います。相手が匿名だから言えることはあるのはわかります。しかしそれを全世界に公開する必要はそもそもありません。また、「知人友人に知られることを一番恐れている人」は、面と向かって話を受け止めてもらえる存在を作り、その関係を大切にするほうが重要だと思います。「周囲の人に面白おかしく言いふらされること」と「ネットの向こうの匿名者にターゲットにされること」の恐ろしさの本質は全く違います。対策もそれぞれで切り分けて考える必要があります。

 今日明日にサイトを消滅させることは、残念ながら非常に困難でしょう。朝起きてすぐにサイトを見ることが習慣付いてしまっているような方は、まずそれを止めることが生活と精神の安定を取り戻す第一歩ではないでしょうか。力を入れる方向性を見失わないで下さい。仮にサイトが今すぐ消えても、また別の形で復活する可能性もあるわけですから、そうなっても個別の被害を小さくできるように色んな意味で体力を付ける必要があると考えます。

 筋トレと同じです。毎日の積み重ねが先々の大きな差に繋がります。そう考えて、軸足の位置を少し見直してみてはいかがでしょうか。