個人情報ほご自治会

インターネット初心者が、ネットに溢れる悪意と戦う為の知恵を共有する場所

「匿名」について

 5ちゃんねる掲示板に個人情報が悪意を持って投稿された場合、投稿者は100%「匿名」です。どこの誰かもわからない(名乗らない)人物が、あなたの名誉を毀損してくるわけです。それはあなたの友人知人なのかもしれませんし、まったくあなたのことなど知らない赤の他人なのかもしれません。いずれにせよ投稿者は、あなたには自分を特定する手段がないと思い込み、好き勝手に暴れている可能性が高いと考えられます。

 

 しかしインターネットで匿名なのはあくまで「見た目だけ」です。完全な匿名など、ありえません。警察の捜査ノウハウも蓄積され、逮捕されるケースも増えています。また法律やルールの整備も進みつつあります。そして何より、「ネット上に書かれていることには嘘が多い」「鵜呑みにするのは危険である」ということも周知されてきています。匿名で他人が書いた内容を拡散する行為が名誉棄損に問われる事例も、今後増えていくことでしょう。

 

 しかし現状では加害者側に対して与えられるペナルティはまだまだ小さく、とても被害者が受けた損害の大きさに見合うものではありません。被害者である我々はもっと声を大きくし、加害者の責任を追及するだけではなく、同時に立法行政に制度面の見直しを訴えていく必要があると考えます。ネット文化の発達の速さに対して、まだまだ環境の整備が追いついていない、のが現状なのです。

 

 匿名性を過信した犯罪行為は、今後も形を変えて「進化」していくと考えられます。「オレオレ詐欺」が複雑化しているのと同じです。一度解決したようでも、加害者側が新たな方法を考えつき再攻撃してくる可能性も否定できません。だからといって何もできないか、というとそうでは無いと思います。予想できない脅威に過度に怯えることなく、現実世界での生活をまずは大切にしていくことも、投稿者に対抗するとても有効な手段の一つです。