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SMAJ「ソーシャルメディア上の名誉毀損や侮辱等を意図した コンテンツの投稿行為等に対する緊急声明 」

5月26日、「一般社団法人ソーシャルメディア利用環境整備機構:SMAJ」がタイトルの声明を発表しています。ん?SMAJって何ぞや?って感じなわけです。調べてみますと今年の4月24日に「青少年ネット利用環境整備協議会」を母体として設立された、SNS運営会社を中心とする業界団体のようです。このSMAJはまだホームページもないようです。それにそもそも青少年ネット利用環境整備協議会って何ぞや?となるわけですが・・・

 

その「青少年ネット利用環境整備協議会」のホームページはこちら。

www.jilis.org

 

このページ自体も3月26日にできたばっかりですね。こういうのは意味もなく設立されませんから、それなりの目的があり準備期間を経たうえで出来ている筈です。コロナ過で色んな問題が出てきたことも背景にあるんですかね?

上記ページ内の新着情報には、二つの記載があります。ひとつが「一般社団法人ソーシャルメディア利用環境整備機構:SMAJ」設立のお知らせ。もうひとつが本記事タイトルの「声明」です。

https://www.jilis.org/seishonen/pressrelease_20200424.pdf

https://www.jilis.org/seishonen/pressrelease_20200526.pdf

 

まず、ここの会員企業はどんな感じなのか?ですが以下の通りです。

■会員企業
【正会員 A】(アルファベット順)
ByteDance 株式会社
Facebook Japan 株式会社
LINE 株式会社
Twitter Japan 株式会社
【正会員 B】(五十音順)
株式会社アップランド
グリー株式会社
ココネ株式会社
株式会社サイバーエージェント
合同会社スタープリンス
株式会社ディー・エヌ・エー
株式会社ナナメウエ
株式会社ミクシィ
株式会社ミラティブ
モイ株式会社
株式会社ユードー
Social Town
株式会社 Bob

 

まあ大手というか主流のとこが含まれてます。AとB何が違うのか?知らんです。団体に対してお金や役員を出してるとか?知らん。

さて次に今回の声明の内容ですが、はっきりいって大したものではありません。例えば「捜査機関への協力およびプロバイダ責任制限法への対応 」のところでは、「捜査機関やプロバイダ責任制限法による情報開示の要請を受領した場合、関係法令に基づき、適切な範囲で必要な情報を提供します。 」とありますが、そんなん当たり前やろ。むしろ今まで適切に提供してなかったん?となりますわな。実際、上記に名を連ねている会員企業様のひとつにクレームいれたことありますが、明らかにおかしな投稿であっても、「本人による申請でないと受け付けません」と削除拒否されたことがあります。「プロバイダ責任制限法に基づく対応」ってのは、そういうことです(そう説明されました)。それでいいの?良くないから今の状態になってしまったのだと思いますが。現状の制限法は、しばしば企業の言い訳に使われているのです。

 

まあ大事なのは、リリース中の「禁止事項の明示と措置の徹底」に関しての「禁止事項等に該当する行為を把握した場合、全部または一部のサービスの利用の停止な、必要かつ適切な措置を徹底し」が本当に徹底されんのかどうかでしょうかね。ほんまにやれんのか?口だけちゃうんか?と思っている人がたぶん多いような気がしますよ。

 

実際問題、こういうのに対処するときのバランス感覚って凄く難しいと思うんですね。相当な時間と費用をかけないと、「これで消えないの?」あるいは「こんなので消されるの?」とかが多発して失敗する可能性があります。一番簡単なのは、「現行法を遵守します」と宣言して実際は何もしないことでしょう。次に簡単なのは、名誉棄損や誹謗中傷に多用されるワード・URLをNG指定して投稿禁止にすることですかね。これはもうされているとこもあるみたいですけど。しかしこんなのではもう世間は許さんと思いますので、何かしらの新たな対策はしていくことになるんでしょう。この対策にどれくらいの金をかけるのか、が判れば各企業の本気度が見えてくると思います。