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行政の「使い方」

 「お役所仕事」という言葉があります。コトバンクで調べると「形式主義に流れ、不親切で非能率的な役所の仕事振りを非難していう語」とありました。何かの用事があって役所に行ったとき、窓口の対応に「不親切だなあ・・・」と感じることは、誰でも一度くらい経験するのではないでしょうか。

 

 残念ながら、インターネット上で発生した人権侵害について行政に被害を訴える際にも、この言葉はある程度当て嵌まります。窓口に相談に行ったところ「被害を深刻に受け取ってもらえない」「そんなの気にしなければいいじゃないと言われた」などはよくある話だと思います。そのような場合は、相手の担当者の資質も勿論疑われるところです(訪問日時や場所を変更するのも有効でしょう)が、説明の仕方にも改善の余地があるのではないかと、私は考えます。

 

 警察も法務省も「仕事」をしています。市民のお願いを受けると同時に、担当者には定められたルールに基づいてお願いに対応する責任が発生します。そのため気軽になんでもいいよいいよ、と受けることはできません。行政機関によって行える内容も全て定められています。機関が合っていても、内部の適切な窓口に相談してください、と他部署に回されるのはよくあることです。それをもって「お役所仕事だ!たらい回しだ!」と怒っても仕方がありません。

 被害を訴える側も、事前にできるだけ相談内容を整理し「行われた行為がどんな法律や条令に違反している(可能性がある)か」、「行為により、どんな被害が発生しているか(発生すると予想されるか)」などをしっかりと説明する必要があると思います。そうすることで、適切な相談先も紹介してもらえる可能性がぐっと上がります。

 逆にいえば、適切な相談が行われたときには、それを行政は拒否することができません。無料で対応してもらえる行政サービスをうまく活用なさってください。