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 竹書房が、クラウドフレアに対して民事訴訟を起こしています。竹書房といえばアカギに代表される麻雀関係の漫画で有名な出版社です。こちらは著作権の問題ではありますが、内容の性質上「某サイト類に関連する一連の案件」にも影響はあるでしょうし、参考になる点は多いと考えています。公式のプレスリリースはこちら。

 

著作権侵害サイトが利用するサーバー提供会社に対する民事訴訟提起のお知らせ - 株式会社 竹書房のプレスリリース

 

 リリースを抜粋しますと「本来、サーバーの提供等は直接の著作権侵害行為ではないと判断しておりますが、著作権侵害者に対してサービスを与えることで、簡易かつ大規模に著作権侵害を行える環境を提供していることもまた事実であると考えております。」との記載があります。この訴訟に関する記事もご紹介。

 

著作権侵害と戦う権利者を支えるリーガルテック —竹書房 vs Cloudflare訴訟 - サインのリ・デザイン

 

 上記には竹書房代表の重要なコメントも載っています。

 

「著作権法改正の必要性を議論する前に、権利者としてできることはやり尽くすべき」

 

 これはブロッキングの際にもよく出てくる話で、「緊急措置であるブロッキングをやる前に、本当に現行法の範囲でできることを全てやりつくしたのか?」という議論です。逆に言えば、現行法の問題点を明確化するために、ある程度敗訴も視野に入れて訴訟しているのだという見方もできると思います。この「できることをやり尽くす」ことの必要性は某件にも言えると思うのですが、残念ながら事件の性質上表立っての活動が難しく、なかなか誰が何をやっているのかが見えにくくなっています。特に、訴訟によって責任範囲と現行法の問題点を明確化することは必要になると思いますし、それを待ち望んでいる方は多いのではないでしょうか。何かうまい解決案があれば良いのですが、残念ながら私には良いアイデアはありません。誰かが訴訟してくれるのを待つ・・・先頭に立ってくれる人や組織があれば、とんとん拍子に話は進むような気はするのですが。

 

 そのための準備として、まずは証拠の保全は重要だと思います。上記記事でも、自動でpdfファイルを生成するツールを作成して大量の証拠を保存しているようです。「リーガルテック」という単語もあるようで。

 

日本のリーガルテックカオスマップ - サインのリ・デザイン

 

カオスマップ上にはなんやら見覚えのあるロゴが右下のほうにありますね・・・うーん一つは機能停止しているような。もう一つはどうなっているのか

 まあそれはとりあえず置いといて、証拠の保全です。サイトそのものは勿論ですが、それ以外のものも重要です。来るべき時に備えて、今はコツコツと残しておきたいですね。