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サイバー犯罪の巣窟「防弾ホスティング会社」を実際に訪れるノートンのドキュメンタリー「インターネットで最も危険な街」

 Gigazineの記事で、アンチウイルスソフトの大手「シマンテック社」が作成した動画に関するものです。2017年でちょっと古いものではありますが大変興味深い内容ですので、某に関する被害者の方にはぜひご覧になっていただきたいです。てゆうか私もこれからじっくりと見るところです。

 

サイバー犯罪の巣窟「防弾ホスティング会社」を実際に訪れるノートンのドキュメンタリー「インターネットで最も危険な街」 - GIGAZINE

 

 ということで見ました。独立国宣言とか、どっかの潜水艦の漫画を思い出す話ですし、核シェルターにサーバーがあるとか、そこまでやるかという感じです。彼らは自分達の設備にどんなデータが保存されているのかは一切見ない知らないと言い張りますが、当然良からぬことに使われている場合もあることは想定しているでしょう。だから、我々のメールにも一切の回答をよこさないのです。それが会社の「経営理念」ですから。

 

 それだけ厳重な体制で保管しているのが国の機密とかではなく私の名前と住所程度だったら少し笑える(笑えない)話です。離島やシェルターのような物理防御も兼ね備えた施設はごくごく少数なのだとは思いますが、少なくともどこぞの役所の会議室でちょろっと何かを決めたくらいで解決するような話ではないことは、この動画からもよく理解できます。だから、何も改善しないからといって誰も何もしていないと思うべきではない、と感じました。頑張ってくれてる人はいますよ、きっと。味方であるはずの存在に怒りの矛先を向けるのではなく、少しでも前に進む為に、今できることを探し行ってくれるようお願いしたいところです。ちなみに、某1と某2が使っているところの防弾性能は、とある所の性能ランク付け(5段階評価)では☆4つと☆3つに評価されていました。

 

 また、ISISのサイトの防弾に米国企業であるクラウドフレアが関わっていた(間接的であり、意図せずなのでしょうが)ことは私は知りませんでした。動画から3年程経ち、会社がさらに大きくなっていることにも驚きますが・・・さすが自由の国アメリカ、日本ではちょっと考えにくい話です(ちなみにクラウドフレアは日本でのCDNサービスのシェア1位だとか)。まあCDNサービスに関しては、功罪の功の部分も大きいことはわかります。また、防弾ホスティングについても、世界レベルで考えるとその必要性も理解はできます。善良・正義のサイト運営者を、不当な圧力をかけてくる政府や、悪意ある者から守る。確かに必要な存在でしょう。しかし日本では、例えば某国のように反政府サイトが弾圧されたり運営者が逮捕処罰されるような事態は、なかなか身近な話としては想像しにくいのではないでしょうか。どちらかというと漫画村や詐欺サイトのようにやましいことに利用するケースのほうが理解しやすいと思います。故に、犯罪利用されているそういったサービスが、欧州の先進国で運営され続けていて容易に止められないことに複雑な感情を抱いてしまいます。日本は日本で、海外から見たらネット犯罪大国らしいですけれど・・・

 

 今後インターネットはどうなっていくのか、私のような素人には想像もつかないです。法環境の整備や各国間の連携がうまく進んで案外あっさり解決に向かうかもしれませんし、何も進展無いまま延々と苦しめられる可能性もあります。どちらにしても世の流れに翻弄されてしまうだけなのならば、いっそネットを生活から一切遮断して生きたほうが幸せな気さえしてきます。

 

 ただ、ネット上の名誉棄損の被害者数は、国の対処が進まなければ今後も増え続けることは間違いないでしょう。新しいデータは無限に増え続けますし、色んなデータはどこにでも存在し保管されています。何がどこから漏れだすかわかりません。自分のデータだけは洩れないから大丈夫?そんな筈ありません。他人事だと思って楽しんでいたらいつの間にか観客席がぶっ壊れ、フィールド側に叩き落されるかもです。我々も、ある意味ではそうだったわけですから。誰もが突然地獄のような状況に巻き込まれる可能性があるにも関わらず、今は誰も特効薬を持っておらず対処療法しかできません。それでも、できることをしっかりやるしかないのです。基本は以下の3つだと考えます。

 

①今後のデータの供給を断つ

②利益を出させない

③他データとの紐付けをさせない

 

  これらを全方位から取り組んでいけば、類似事件の発生可能性を抑えることにつながり、また事件解決の方向にも進んでいくと思います。じっくりやっていきましょう。